Not transmitted so much

頭の中を整理するためのブログ

結論はそれ

The ONESについての感想を書いたわけですが、それに付随して私がV6に出戻った理由も音楽なんだなあと再認識した今日この頃。

私がV6に出戻った理由は、まあ彼らがごちゃごちゃやっているのが面白かったというのはそのとおりなんですが、もっと単純に、音楽に惹かれたのがすごく大きかったわけです。てか、そこがなければ出戻らないね!聞いてられないからね!

思い返せば、V6面白いな~久しぶりに聞いてみるかと思って借りたのが、当時オリジナルでは最新だったOMGだったわけですが、このOMGにすべて持っていかれたと言っても過言ではないかもしれない。あの衝撃もう一度味わいたい。最初にomgが流れ来てた時点で、おお、インストとか入れちゃう?!ってびっくりしてからのSupernovaでしたし(The ONES感想でも書きましたが、インスト大好き勢です)。それからREADY?、Voyagerを借りたんですから、嵌らないわけがなかった。READY?はPortraitsの使い方が良いですよね。曲のあんな使い方は初めて見まして、それにも度肝を抜かれたんでした。Voyagerは最初の曲のつかみが本当に良くて、何か始まりそうでワクワクするし、この3枚は本当に名盤だと思っています。楽曲も、アルバムの構成も面白くて、本当に捨て曲がないな~と思っていて。ソロ曲も良かったです。ソロは森田さんに驚かされました。振り幅広すぎて…。ああ、でも、他のアルバムもとても良いですよね。1枚選べって言われると相当悩みそう…

V6に出戻ったきっかけがSMAPだという話は結構前に書きましたが、そのときにかなりSMAPのCDも借りたんですよね。他のグループのCDも借りてみたりはして、良い曲、面白い曲が結構あるなと思いました。やっぱり制作陣が豪華なんですよね。丁寧に作られているし、音自体が面白いなと思う曲は多かったです。ただなんか、リピートするまでに至らなかったといいますか…。これは他のグループがどうこうではなく、私の感覚の問題で。だから、今の私にはV6が一番琴線に触れるということなんだなと。

 

なんでかなって考えたとき、V6の曲って明るくても少し泣きそうになるというか、痛みを内包している気がするんです。酸いも甘いも知っている感があるというか。それは昔からそうだと思うんですけど、今回のアルバムで言うとCloudy SkyとかThe Oneとか…わかりやすいところだとWALK、Voyager、Good Lifeとか。シングルだとなんだろう、太陽のあたる場所、とか。~此処から~もそうでしたが、記念の曲で「愛しい後悔背負って」って書きます??なんかね、多分そういうところあるんですよ。で、それを隠しはしないというか。別に表立って言うわけじゃないけど、その傷も痛みも全部自分たちだから、大事なものだと思っているイメージ。彼らの代表曲といえば愛なんだですが、あれのAメロBメロって結構空虚なんですよね。(サビで突然イェーイ!ってなるけどww)

基本明るくてさわやかだけど、痛みも伴っているところがV6なのかなあ、と。ひとことで言うと、切ない、と言うんですかね…難しいけど。over、羽根~BIGINNING~とかは切なさの最たるものだと思ったりして。
そして、その切なさが私は好きなんだと思うんです。炭酸みたいにピリッとしていて、そしてあとには爽やかさが残る、みたいな。

…と思いきや、アルバムやカップリングではいい女に振り回されがちだったり、カミセンはヤンチャしがちだったり、トニセンは彼女とケンカして情けなくなりがちだったりするところも面白いんですが。笑
いい女出てくる率高いですよね、V6。大体にして、本人達もすぐ女女言っちゃうんだから、さもありなんというかww
そんな感じで、バラエティに富んでいるところも魅力のひとつですね。アイドル(というか、ジャニーズ)の特徴のひとつでもありますが、その中でも曲のジャンルがかなり多岐にわたっているんじゃないかなと。

 

それを実現可能にしているのは、坂本・井ノ原を中心とした全員の歌のスキルの高さと、さらに、声質がバラバラなことも挙げられるのではないかと思います。曲のジャンルによって表に出てくる人が変わるから、飽きずに聞けるし。その特徴全部詰め!となっているのが、kEEP.oNなわけですが。これ初めて聞いたときびっくりしました。とんでもない曲ですよね。各個人の特徴全部詰めだから、V6にしか歌えませんし。
で、そのバラバラな声がユニゾンになると一体化するのがまた面白いんですよね。歌い方にすごい癖があるわけじゃないし(ないとは言わないけど、目立つレベルではないと思う)、ベクトルがちょうどよくバラバラの方向を向いているから、ユニゾンになるとそれが合わさってきれいに立方体が描かれるイメージです。彼らのユニゾンには不思議な立体感と奥行きがある。

一昨年、彼らの曲を15年ぶりにちゃんと聞いたとき、まずスキルの高さに驚いたんですよ。借りたOMGの一発目がSupernovaですからね。驚きますよね。特にカミセンね。トニセンは昔からうまかったですけど、カミセンがあんなにうまくなっているとは思いませんでした。カミセンは表現力は昔からあったけど、いかんせんうまくなかったですし。でも表現力に技術が追いついた感じがして、私はすごく感動したんです。12ヶ月とか、キミノカケラとか、切ない系の曲をあんなにうまく歌えるようになるとは…。特に12ヶ月ね。あの曲、本当に好きです。3人の表現力がね…!いやほんとに、ほんっとーーーーに感動しまして。

で、更に、うちにあったトニセンの1stとかも聞いたら、トニセンのスキルの伸び具合も実は半端ないことに気がついて、なんだこのグループスゲェってね。思ったよね。

 

トニセンは不惑で絶対ステージひとつ上がったと思う。特に長野さん。あのハニーボイスはトニセンのアクセントだよなあ。そして長野さんはなんかエロい。日本人的というか、艶っぽいというか。坂本・井ノ原のふたりが男性的だとすると、長野さんは女性的なんですよね、やっぱり。坂本さんは色気駄々漏れみたいなところがあるし、井ノ原さんは野獣みたいな野性的なところがありますけど、長野さんは抑圧的なんですよね…。なんだろう、あれ。抑圧から生まれる色気。ボタンを上まできっちり留めているのに、匂い立つ色香…みたいな。それを自在に操れるようになった感ある。長野さん半端ない。

そしてアクセントといえば、カミセンは岡田さんがアクセントになるのが面白いところ。V6だと明らかに剛健がアクセントだけど、カミセンだと2/3がV6のアクセントなんだもの、そっちがベースになるよねっていう。カミセンのオクターブ違いのユニゾン大好きです。やんちゃする剛健を見守る岡田っていう構図が、曲中にも見え隠れしてて面白い。笑

 

剛健の声って普通に考えたら結構ハンデだと思うんですよね。特に男性だし、アイドルではない普通のアーティストで剛健みたいな声してる人っていないじゃないですか。でもそれがアイドルだから成立していて、きちんとV6の武器になっている。なんかその、少年期に見られるキラキラしたものってあると思うんですけど(そしてそれは普通思春期を過ぎれば消えてしまう類のもの)、剛健の声って楽曲の中でもその部分を担っているんじゃないかと思っていて。そして、それは今でも変わらない。その要素をいつまでも担えるってすごく特別なことだと思うんです。アイドル本人達が若い頃は、多分意識しなくても少年性にその要素が含まれていると思うんですが、少年じゃなくなった今でもそれを感じさせるっていうのはすごいです。剛健がいるっていうのは本当にV6の強みなんじゃないかなあ。

それを一番実感するのは「太陽のあたる場所」ですかね…。あの曲すごく好きです。思春期を通り過ぎたトニセンが悶々と悩みを抱える大人の胸のうちを歌って、思春期真っ只中みたいなカミセンが少年の逸る気持ちを歌う。トニセンの声は低くて、カミセンの声は高い。こんな完璧な対比あります?他のどのグループが歌っても、ここまで完璧な対比にならないんですよね。剛健の声がないから。岡田さんの声にしても、メロディを歌うと大学生、ラップをかますとキッズみたいだし。岡田さん可愛い。たいへん可愛い。やっぱりね、スーパーエリートなんですよカミセンは…。しかも全員おじさんになった今でも変わらないんですよ、この声。いつまでも完璧な対比として成立するんです。これってちょっとすごくないですか?

 

あ、あと、デビューして20年以上経っても、挑戦したいことややりたいことがあふれ出ているのも良いな~と思っています。特に最近のV6の楽曲は、J-POPの中でも洋楽の要素が色濃く出ていて、かなりエッジが効いていると思うんです。Can't get enoughがシングルになったときはぶっ飛びました。しかも両A面のもうひとつはハナヒラケですよ…!王道アイドルソングというか、これは底抜けに明るい曲ですけど、高低差ありすぎて耳キーンなるわ!(@後藤)で、しかもカップリングは足跡とMANIACですよ????なにこの全方位から殴りかかってくるスタイル?????足跡はバラードで、MANIACは…なんていうんですかね。ピコピコ系?ただ最近のV6のイメージに一番近い曲ですよね、これ。このシングルは本当に秀逸だなあと思っています。これを聞けば、V6のすごさがわかるような1枚になっているのではないかと。

 

ドンピシャにこないとアルバム1周すらできない私が、アーティスト単位でエンドレスリピートできるんだから、すごいハマったんだな~と我ながら思います。アイドルの音楽に今更はまるとは思いませんでした、正直。やっぱり、基本的にバンドのサウンドが好きなんですよ。V6の他に聞くのって、バンドばかりなんです。その中にV6が突然くるんですから、自分でも驚きです。でもほんと製作陣が豪華で楽曲は丁寧に作られているし、本人達のスキルは高いし、バンドとかアイドルとか分けて考えるのってもったいないんだなあと考え直すきっかけにもなったんですよね。まあ、他のアイドルの曲には今のところハマってないんですけど…。バンドってところでは、関ジャニとかTOKIOとかハマっても良さそうなもんだけど……やっぱ剛健かな。うん、剛健だろうな。散々回りくどく書いたけど、結局、私の琴線は剛健だったのかもな。うん、そうだな多分。剛健って偉大だなあ。